失明の原因第1位は白内障!?主な症状や予防法・治療法
年齢を重ねるにつれて、白内障の危険性が気になる人もいるでしょう。現在、白内障を発症している人はとても多いため、誰でも他人事とはいえませんよね。
しかし、実際に白内障とはどんなものか、どんな原因で発症し、どんな症状が見られるのかなど、分からないことばかりなのではないでしょうか。
そこでこの記事では、気になる白内障の危険性をはじめ、主な原因や症状・治療法・日常生活でできる予防法などを詳しく解説します。
- 白内障とは?
- 白内障の主な症状
- 白内障の主な原因は?
- 加齢
- 病気
- 外傷
- そのほかの原因
- 白内障で失明することがある?
- 白内障で失明する危険性は?
- 日本の失明原因第1位は緑内障
- 世界の失明原因第1位は白内障
- 白内障の主な治療法を解説
- 点眼薬の投与
- 手術
- 生活の質(QOL)を維持させるためには白内障の予防が必要
- 白内障の予防には日常的なケアが重要
- 規則正しい生活を送る
- 栄養バランスの整った食事を心がける
- 飲酒・喫煙を控える
- 外出時にサングラスを使用する
- 目元のケアを行う
- 定期検診を受ける
- まとめ
白内障とは?
白内障とは、目の水晶体が何らかの原因で白濁してしまう症状のことです。水晶体は、外から入ってきた光を適切に屈折させ、網膜にピントを合わせる役割を持っています。この水晶体が白く濁ってしまうと、さまざまな視界不良を起こすのです。
なお、両眼で同様に症状が進むとは限りません。片方の目だけ症状が進み、治療が必要になることもよくあります。
白内障の主な症状
白内障になると、以下のような症状が見られます。多くの場合、複数の症状が同時に見られるのが特徴です。
- 目がかすむ
- ものがかすんで見える
- ものがダブって見える
- 視界が白っぽい、もしくは、暗いと感じる
- 光がまぶしく感じる
- 以前より視力が落ちた
ただし、白内障の症状の出方や感じ方は人それぞれです。はじめは軽い症状でも、悪化して生活に支障が出ることがあるため、上記のような症状が当てはまる場合は、早めに医師に相談してください。
白内障の主な原因は?
白内障の原因は、さまざまです。ここでは、主な原因をいくつかご紹介します。
加齢
白内障の原因として、第一に挙げられるのが加齢です。実際に、高齢者の多くに加齢性白内障の症状が見られます。加齢性白内障では、水晶体の周縁から症状が進んでくるのが一般的です。
年齢を重ねると、誰しも心身の老化を避けることはできません。目も同じで、ピント調節の機能が衰えることにより近くが見えづらくなる「老眼」をはじめ、さまざまな症状が出てきます。つまり、誰でもいずれは白内障になるといえるのです。
病気
白内障は、特定の病気が原因のパターンもあります。たとえば、以下のような病気は、白内障のリスクが高くなるので、注意してください。
- 糖尿病
- アトピー性皮膚炎
- 眼病(ブドウ膜炎・網膜剥離・緑内障など)
上記の病気にかかっている人は、病気の根本的な治療が必要不可欠です。なお、40代以上の中高年齢層は、加齢も相まって白内障になるケースが急増します。
外傷
白内障は、外傷が原因で発症することがあります。何らかの理由で眼球に強い衝撃が加わった結果、水晶体が白濁して白内障を引き起こすのです。外傷が原因の白内障は、外傷性白内障と呼ばれます。
特に、水晶体を覆う水晶体嚢(のう)に亀裂が入ると、症状が急激に進行して失明するリスクが高まり危険です。目を強く強打したら、速やかに病院に行きましょう。なお、外傷性白内障は、時間をおいて発症するケースもあるため、定期検診を受けることをおすすめします。
そのほかの原因
そのほかにも、紫外線・喫煙・飲酒といったことが引き金になり、白内障の原因になることがあります。いずれも、目に大きなダメージを与えることから、白内障のリスクを高めるのです。
また、ステロイド剤など、飲んでいる薬の副作用により白内障になることもあります。さらには、先天性により生まれつき白内障を患っているケースもあり、原因は実にさまざまです。
白内障で失明することがある?
ここでは、白内障で失明することがあるのか、実際に失明した人の原因は何かといったことを具体的に見ていきます。
白内障で失明する危険性は?
白内障は、症状が悪化すると失明することがあります。目がかすむ、視力が落ちた、光がまぶしく感じるなど、明らかに白内障の症状が出ている場合は、そのまま放置してはいけません。病院に行くのが面倒だからと放置すると、失明するリスクを高めてしまいます。
白内障は自然に治ることはないため、適切な治療を受けることが必要です。なお、ほとんどの場合は、適切な治療を行うことで失明を回避できます。まずは、白内障について正しく理解することから始めましょう。
日本の失明原因第1位は緑内障
日本では、失明原因の第1位は緑内障になっています。緑内障とは何らかの原因により眼圧が高まり、視神経を圧迫することで視野が狭くなり、最終的には失明に至る危険のある病気です。
ちなみに、第2位には糖尿病網膜症、第3位は網膜色素変性症、第4位に加齢黄班変性といった感じです。このように、日本では、白内障により失明する危険は低いといえます。
世界の失明原因第1位は白内障
世界では、失明原因の第1位は白内障になります。日本では失明する危険性の低い白内障が、なぜ世界では1位になるのでしょうか。その理由は、以下のように考えられます。
- 白内障は人種に関係なく加齢や紫外線により発症する
- 発展途上国や紛争地域などでは、白内障を発症しても十分な治療が受けられない
実際に、失明者の多くが発展途上国に集中していることを考えれば、納得できます。
白内障の主な治療法を解説
ここでは、白内障の主な治療法について詳しく解説します。
点眼薬の投与
白内障と診断されても、ごく初期段階であり、日常生活に大きな支障が出ていない場合は、点眼薬の投与による治療となります。ごく初期段階から点眼薬の投与を開始できれば、白内障の進行を最低限に抑えることが可能です。
そのためにも、定期的に眼科に通って定期検診を受けるようにしましょう。定期検診によって白内障を初期段階で見つけやすいほか、そのほかの眼病の早期発見にもつながり、大変有意義です。
手術
白内障が進行しており、日常生活に大きな支障が出ている場合は、手術による治療が行われるのが一般的です。具体的には、手術で濁った水晶体を吸引し、その後に人工レンズを挿入します。
【単焦点眼内レンズ手術】
単焦点眼内レンズ手術では、特定の距離のものが見やすくなるよう、単焦点眼内レンズを挿入します。この場合、遠方をはっきり見るようにすると近くが見づらい、近くを見やすくすると遠方が見づらいといったことがあります。そのため、挿入前に医師とよく相談してレンズの種類を決めることが大切です。
単焦点眼内レンズは、比較的若い世代で現在老眼に悩んでいない人や、より自然な見え方を希望する人におすすめです。
【多焦点眼内レンズ手術】
多焦点眼内レンズ手術では、遠くから近くまで焦点が合うよう、多焦点眼内レンズを挿入します。先にご紹介した単焦点眼内レンズは、遠くの見やすさは改善できても、老眼による近くの見づらさは改善できません。そのため、近くを見る際には、老眼鏡をかけるなどの対応が必要になります。
しかし、多焦点眼内レンズを挿入すれば、老眼鏡をかけなくても近くに焦点が楽に合わせやすくなります。近くを見る際に老眼鏡をかけるのが面倒くさい、なるべくメガネをかけずに日常生活を送りたいといった人にも、おすすめです。
単焦点眼内レンズ手術も多焦点眼内レンズ手術も、健康保険を使って行うことができます。ただし、使用するレンズの種類によっては、自由診療になることもあるでしょう。自由診療での白内障手術は、費用が全額自己負担となり、健康保険の適用外となります。
生活の質(QOL)を維持させるためには白内障の予防が必要
生活の質(QOL)を高めるためにも、白内障の予防が必要です。私たちが快適に生活し続けるには、視界がクリアであることがとても重要な意味を持つからです。
特に、高齢者にとって、クリアな視界を維持することは、深刻な問題です。目がよく見えれば、文字を読むのに困らず、身の回りの危険を回避するのにも役立ちます。また、視界から情報がクリアに入ることで脳が活性化するため、認知症の予防にもつながるのです。
高齢者になっても自分らしく楽しく暮らしていくために、白内障の予防に努めましょう。
白内障の予防はに日常的なケアが重要
白内障を予防するには、日常的なケアを心がけることが重要です。ここでは、普段からどんなことを心がけるとよいか、具体的に見ていきましょう。
規則正しい生活を送る
白内障を予防するためには、普段から規則正しい生活を送るように心がけましょう。具体的には、以下のようなポイントを意識してください。
- 夜更かしをせず、入浴後は早めに就寝する
- 7~8時間程度、十分に睡眠をとる
- 決まった時間に食事する
- 休日でも大きく生活リズムを崩さないようにする
規則正しい生活を送ることで、健康な体作りにつながり、病気のリスクを下げる、老化スピードを遅くするといったメリットがあります。すると、結果的に、白内障の予防につながるのです。
栄養バランスの整った食事を心がける
栄養バランスの整った食事を心がけることは、全身の健康状態をよくするだけでなく、老化スピードが遅くなることから、白内障の予防にも効果的です。具体的には、野菜や果物を多めに摂取し、炭水化物や糖質・油分を控えるようにするとよいでしょう。
特に、糖尿病を患っている人は、食事のコントロールが白内障の予防の大きなカギになります。栄養バランスの整った食事により血糖コントロールがうまくいけば、白内障になるリスクも大幅に減らすことが可能です。
飲酒・喫煙を控える
現在、飲酒・喫煙をしている人は、白内障を予防するために、極力控えましょう。飲酒・喫煙の習慣がある人は、まったくない人と比べて、白内障になるリスクが高くなるデータもあります。
特に、喫煙は血行不良につながりやすく、発がんリスクが高まります。この機会に、きっぱり喫煙することをおすすめします。
外出時にサングラスを使用する
紫外線による白内障を予防するためにも、外出時にはサングラスを使用しましょう。紫外線は目からも侵入し、大きなダメージを与えます。
なお、レンズの色が濃いだけでは、紫外線カット効果が望めません。また、色の濃いレンズは、瞳孔が開いて紫外線の影響を受けやすくなります。そのため、きちんとUVカット加工が施された、色の薄いサングラスを使用するのがベストです。
目元のケアを行う
目元のケアを行うことも、白内障の予防につながります。具体的には、以下のような方法がおすすめです。
- 長時間スマホやパソコンを見続けるなどで目を酷使しない
- 目が疲れたら十分に目を休める
- 目元の血行をよくするケアを行う
特に、普段から仕事やプライベートで目を酷使する人は、意識して目元のケアを行って、血行をよくするようにしましょう。
なお、目元の血行をよくするには、私どもの「EYECARE」を受けていただくこともおすすめです。「EYECARE」は、針もメスも使わずにクリアな目元に導く施術で、国家資格である視能訓練士が監修していますので、安心して受けていただけます。眼精疲労やむくみ・クマなども同時に改善が期待できますので、ぜひお試しください。
定期検診を受ける
自分で日常的なケアを行うだけででなく、病院で定期検診を受けることがおすすめです。白内障は、初期段階ではほとんど自覚症状がなく、早期発見が難しいといえます。
その点、病院で定期検診を受ければ、医師に白内障の初期段階を発見してもらいやすく、早期に治療開始できます。また、緑内障や網膜色素変性症といった、失明の危険性が高い病気の発見・早期治療につながることからも、必要不可欠です。
まとめ
白内障は、生きていれば誰もが加齢などにより発症するものです。したがって、過度に不安になる必要はありません。ただし、健康な目でいるためには、日常的に目元をケアする習慣が大切です。
目によい栄養を食事からバランスよく摂取する、良質な睡眠を十分に取る、長時間スマホやパソコンを使用し続けないなど、自分でできることから始めましょう。
なお、白内障の予防には、目元ケアにより目元の血行をよくすることも有効です。目元ケアの方法として、私どもの「EYECARE」を受けることも、ぜひご検討ください。
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著者プロフィール
氏名:三原昂洋
役職:視能訓練士
出身病院:帝京大学病院
専門得意分野:基礎医学大要、基礎視能矯正学、視能検査学、視能障害学及び視能訓練学、目元美容
経歴:帝京大学医療技術学部視能矯正学科卒業 2012年卒業
臨床経験の後、シェアリングヘルス株式会社にてヘルスケア事業に従事。健康で魅力的な目元をつくるリラク&エステ施術を監修。効果検証1,000件のエビデンスを基に店舗サービスを開始した。